ブログの筆者：ほわほわ
ある日のこと。
ほわほわは、いつものように家に帰ろうとしていた。
A駅から最寄駅のB駅までは1時間くらい。
この電車は終点まで行くとまた戻ってくるシステムだ。
出発まで後少し...
閉まるドアにご注意ください
プシュー...
まもなくして、電車は発車した。
今日もお疲れ様〜
家に帰るぞ〜〜
ガタンゴトン
ガタンゴトン
ほわほわは電車に揺られながら窓を眺めた。
移りゆく景色。
たくさんの建物が目に映り込んでくる。
あの家あったっけ？
あそこは何のお店だろう...？
見慣れている景色もゆっくり眺めると新たな発見があるもんだ。
面白いなぁ。
スマホを見るのも楽しいけど、たまには景色を眺めとくのもいいかも...
遠くを見てたら視力上がったりして...！？
ガタンゴトン
ガタンゴトン
黄昏ているうちに、気付けば次の駅が最寄駅になっていた。
そろそろ降りる準備をするか.....
・・・・・。
.....パッと目を開けた。
ここはどこだ？
電車に乗っている。
なぜだろう...？
すっかり記憶が飛んでいるみたい。
自分は何をしているのか...？
・・・・・。
訳が分からなくなったほわほわは、とりあえず今乗っている電車の発着駅を確認。
しばらくして、ようやく気付いた。
家に帰ろうとしてたんだ...。
そういえば、最寄りの前の駅で降りる準備をしてたな...
だんだん記憶を取り戻すほわほわ。
自分は完全に寝てしまったのか...
もう電車のドアは開いている。
最寄駅に着いたんだ。
降りねば。
ほわほわは荷物を持った。
ところが。
なんかおかしい...
なぜか人が雪崩のように乗ってきた。
自分の知ってる最寄駅はもっと閑散としてるはず...
急に最寄駅が中心地になったのか？
そんなわけはない、ここは田舎だ。
よく考えるんだ、ほわほわ。
まだ何が起きているのか分からない。
なぜこんなに人が多いのか...
頭の中でぐるぐる考える。
とりあえず降りよう...
そう思ったのだが、
あれ...？
ほわほわは、とんでもないことに気付いた。
ここB駅じゃないぞ.....？
駅名をよく見ると、
.....A駅？！
出発した駅じゃないか！
何で元に戻ってるんだ...？
もしかして...時空、歪んだ？
ほわほわは不思議な世界に入った。
体感的には軽く1分寝ただけだった。
しかし、実際には1時間ほど寝てしまったということになる...
そんなに時間が経つのは早いものなのか...？
よく分からない...
でも、これが現実だ。
ほわほわは往復してしまったのだ...！！
なんてこった
また1時間くらい乗らなきゃ
ほわほわはおそるおそる家族に連絡した。
すみません、往復しちゃったので今から帰ります...。
しばらくすると、返信が来た
“了解”
まだ状況を飲み込めていないけど...
ほわほわ、よう寝たなぁ。
違う意味で我ながら感心してしまう。
なんだか不思議な感覚だった。
よし。
閉まるドアにご注意ください
プシュー...
ほわほわは改めて、新しいお客さんと共に電車の旅に出た。
今度は意地でも起きとくぞ...
ほわほわは目をカッと開き、今度は無事におうちに帰れたのであった。
（完）
最後まで読んで下さり、ありがとうございました🐥
